あまり触れられてない気がしますが、十希くんの友達の予備校に通ってる子ってあめちゃんですよね……?
朝丘さんお得意の愛情に飢えた不器用でささくれ立った大人とひたむきで真っ直ぐで思慮深い男の子のお話。
柔らかな絵画のような風景と心情を優しく切り取る世界。想いの移りゆく様、ただひたすら絵に対して真っ直ぐで不器用で頑固な旭の生き様と、そんな旭にどうしようもなく焦がれてしまう十希の純粋さ。
思うこと、向き合うこと、家族のあり方。
ふわふわとあたたかな朝丘さんならではの世界でつづられる繊細で澄んだ感性で彩られた言葉の優しさは唯一無二なのですが……後半の十希くんがちょっと好きになれなかったかもしれない。
地の文で「ぱんつ」、性的なことに極端に興味や関心が薄くてあまりにも子どもっぽい所になんだかむずむずして入り込めませんでした。残念……。
朝丘作品はもうちょっと硬質なトーンの方で描かれているものの方が好きだなぁと。
春恋/秋色 の秋山が橋渡し的な役割を果たしてくれたのはただ、良かったねと。
美里と秋山が幸せそうでなによりです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年3月13日
- 読了日 : 2016年3月13日
- 本棚登録日 : 2016年3月13日
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