中々ユニークな経歴の人によるユニークな構成の本だが、日本の仏教を葬式仏教と決め付けて書いている点に違和感を感じた。たしかに、仏教に接する機会が少なくて、お経も漢文の日本語読みなので意味が分からないという人も多いだろうが、色々な宗派のお坊さんが、布教のためだけでなく、普通の人の心のよりどころを提供しようと、試行錯誤かもしれないが活動が活発になってきていて、1980年代に著者が感じたことが古く思われる。日本式の仏教に染まっていない考え方で英語で仏教を語る・学ぶというのは、方法論としては面白いし、有益だと思うので、本書のタイトルが示すところは理解できるが、著者が30年前に書いた原稿を載せたのは、失礼ながら、あまり成功していない気がする。
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- 感想投稿日 : 2013年9月18日
- 読了日 : 2013年9月18日
- 本棚登録日 : 2013年8月26日
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