タイムカプセル (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2012年10月16日発売)
2.66
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本棚登録 : 530
感想 : 45
3

ここであまり評価が良くないので逆に興味が湧き、読んでみた。

“学生時代に埋めたタイムカプセルの開封式を前に参加者へ謎の手紙が送られてくる”、なんて、とてもワクワクするストーリー。

謎の不登校児たちになにか秘密を抱えた同級生たち。
主人公の綾香と同じような気持ちで早くその謎を解きたくて、あっという間に読み終えた。

読んでる最中は心霊系な話なのかと思ったが、
まさかそういう結末とは!

オチが弱いという意見も見られるが、これはこれで面白い結末だと思った。
まあ、袋とじにする意味はなかったかな。笑

綾香と湯浅が結ばれるかたちで話は終わってハッピーエンドに見えるが、

担任の話を間に受けて10年も部屋に引きこもり謝罪を待ち続けていた大河原と、逆恨みして湯浅を監禁していた父親に、皆んなの前で嫌味にも見える卒業証書授与を行なった母親の存在は異質でサイコパス。

謎が解明されてからその後の描写がなかったが、当事者となった“メンバー”たちと担任は何気にトラウマになるような出来事だろうなと感じた。

読み終わって、後からじわじわと気持ち悪さが生まれるお話でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年11月6日
読了日 : 2022年11月6日
本棚登録日 : 2022年11月2日

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