ちくま日本文学007 江戸川乱歩 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房 (2008年1月9日発売)
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本棚登録 : 366
感想 : 44
3

江戸川乱歩は、中学生の頃にたくさん読んだ。
今回読み直してみて、二つ気がついたことがあった。

一つ目。
文章がわりと荒い。流行作家ということもあって、そんなには文章の推敲に神経質になっていないようだ。

二つ目。
明智小五郎といえば、もちろん探偵ものの代表的なヒーローで、本書に収められた「心理試験」にも登場する。
たが、この作品を読むかぎり、あまり印象がよろしくない。頭でっかちで、理路整然と敵を追い詰める冷血漢の側面が強く出て、なんとなく気味が悪い。
もちろん悪事を働いたほうが悪いので、探偵に罪はないのだが。

そういえば、むかしから明智小五郎には、不思議と存在感が感じられないなと思っていたな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本 :小説
感想投稿日 : 2020年7月6日
読了日 : 2017年11月9日
本棚登録日 : 2020年7月6日

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