怖くて、哀しくて、苦しくて、
引きずり込まれて夢中で読んだ。
大切な人を、大切にする方法を、
人はどうやって覚えるのだろう。
満たされない想いが捩れて、
どんどん絡まっていく。
それでも孤高のバラのように、
自らにトゲを張り巡らせて、自分を守ろうとする。
絶望の淵で悲しみに揺れ惑う。
その悲哀に満ちた色は見るに忍びない。
歯車の溝は痛ましく噛み合い、
やり切れない連鎖で回り続けていく。
いつかは同じ地に戻るだけ。
観覧車ではどこにも行けない。
それでもそこから何か、
何かが見えてほしいと願わずにはいられない。
何か、光を見つけて希望を見出してほしい。
この世に生を享けるということ。
母親と父親の存在とその関係性は、
生まれてきた人誰一人例外なくあるもので、
それぞれに抱えた問題に対峙し、
安心して自分が自分でいられる場所を作って生きていけることを願ってやまない。
そんな優しさに揺れる想いを
遠田さんは私たちに届けてくれました。
コレは読み終わるまで寝れないな…ってなりました。
凄いものを読ませていただきました!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年9月10日
- 読了日 : 2022年9月10日
- 本棚登録日 : 2022年9月10日
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