前巻のときにも思ったけど、引っ張った時間が長すぎたために日南葵の過去それ自体はもはや何でもいいみたいなところがあって(『名探偵コナン』の黒の組織の正体とか割とどうでもよくなってるでしょ? あんな感じです)、あとは物語を着地させる説得力で決まる段階に入っている。
もともと『友崎くん』は国語の読解力試験みたいな興趣のある作品でしたけど、核心部分が観念的な話になっているうえ、葵や友崎自身の言葉、具体的な出来事、菊池さんの小説による比喩といった諸要素が多重的に入れ子になっており、問題の難易度が格段に上がってきた。
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- 感想投稿日 : 2024年1月21日
- 読了日 : 2024年1月21日
- 本棚登録日 : 2024年1月21日
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