無政府主義者の秘密結社の委員は「日曜」「月曜」と曜日で呼ばれているが、そのうちの「木曜」に欠員が出たため、新たな「木曜」として選ばれたのが詩人のガブリエル・サイムであるが、彼は実はその陰謀を防ぐために組織に潜入した刑事であった。
議長である「日曜」の峻烈な意思のもと、ロシア皇帝とフランス大統領の爆破暗殺が計画されるが、その計画の過程で他の委員たちの正体が徐々に明らかになっていく。
読後、これは探偵小説なのかどうかもよくわからない、不思議な状態となった。白昼夢のような雰囲気のなか、物語は結末を迎えるが、この不思議な感覚を味わうという意味では一読の価値はあるかも知れない。ブラウン神父シリーズとは、まったく趣が異なるのも興味深い。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ホームズのライヴァルたち
- 感想投稿日 : 2015年2月6日
- 読了日 : 2015年2月5日
- 本棚登録日 : 2015年1月8日
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