デザイナーベイビー〔新版〕 (ハヤカワ文庫 JA オ 8-5)

著者 :
  • 早川書房 (2015年9月8日発売)
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感想 : 12
4

0806読了。
5年前にNHKでドラマ化した作品の原作。
物語の舞台になる城南大学が身近すぎて、慣れ親しんだ中央棟と入院棟、懐かしい“友永教授”や“町山薬剤部長”、そして“大井出病院長”(こんなに分かりやすいのに途中まで気づかなかった!)、医局や院内の感じがほんとにそのまんまで、面白い。
ストーリーも複雑に作られていて興味深い。誘拐された赤ちゃんにはいろいろな先天性疾患や生い立ちがあり、不妊治療、優性思想、そして最後には取り違えの話にまで及ぶ。
赤ちゃんの行方がわからないまま、さらに妊婦の死亡、看護師の殺害など話は進展していく。
下地と速水がアメリカへ行ったのは蛇足だけど(笑)、違法の卵子売買、代理出産の海外の情勢には驚いた。
DNAが一致しなかったときの話もわくわくしたなぁ~。
“くそじじい”な須佐見教授が最後に面白い行動に出て、警部をぎゃふんと言わすところが少し爽快だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2020年8月7日
読了日 : 2020年8月6日
本棚登録日 : 2015年9月13日

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