1997年刊。◆学校週五日制導入後、ゆとり教育・教育の私事化に警鐘を鳴らす立場から、進展しつつある教育改革(当時)とは異なる処方箋を提起。なるほどと思う面と疑問符をつけざるを得ない部分とが交錯する内容。特に、公立小中学校の問題点はほとんど触れられていない。個人的には、公立小中の問題点は、知識の定着に意を払わなすぎにあると思っているが、この点の処方箋がない。加えて、公立中高一貫校に対する否定的眼差しだ。これは、うまく利用すれば、低所得者層の学力向上に資する(有体に言えば一定学力ある低所得者層を優遇)はず。
低学力の低所得者層は、人材・費用をかけて底上げ。高学力の低所得者層は公立中高一貫校ないし公立学校内のカリキュラムの弾力的運用で解決。ただし、高校の授業料などの無償化が進めば、公立中学校のカリキュラムの弾力化で対応可能かもしれない。
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ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2017年1月7日
- 読了日 : 2006年12月8日
- 本棚登録日 : 2017年1月7日
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