大学生の、ビュアーでセンチなラブストーリーですね。コメディ要素はかなり後景に引いている。しかしまぁ、登場人物の皆の間の悪いこと悪いこと…。本当にイライラしてくるんだが、それがまたいい。転んで、間違って、グダグダになって…、それでも、大切な関係を、大切な人を思いやる。セックスも恋愛もお酒も行動も時間も、計り知れないほど自由になって、でも、責任があることを十分自覚せず、人の心を測りかねて失敗を重ね、人を傷つけ…。うまく言い表せないが、決して格好良くない等身大の大学生のラブストーリーである。
「青が散る」「春の夢」といった宮本輝の大学生の恋愛模様を描いた小説を思い返してしまった。リアルというか、等身大というか…。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年1月22日
- 読了日 : 2017年1月22日
- 本棚登録日 : 2017年1月22日
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