国語教科書の思想 (ちくま新書)

著者 :
  • 筑摩書房 (2005年10月4日発売)
3.51
  • (15)
  • (41)
  • (61)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 361
感想 : 50

2005年刊。

 義務教育期間に国語科が身につけさせるべきとしているのは、読解力でも表現力でもない。まして批評能力でもない。
 それは道徳的正しさだ。
 この観点で、国内で高い採用シェアを占める教科書の記述を解析していく。

 やや独善的解析、舌足らずな説明もないではないが、光村図書の小学五年(下)での書籍全体の構造分析など、十分納得できる点も多い。
 なにより国語の授業が読解とは程遠かった意味・理由を的確に言い当ててくれた点を評価したい。

 ちなみに、PISAの結果での記述問題等に「無回答」が多い点が(国語)教育の問題点を雄弁に物語るよう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2017年1月5日
読了日 : 2006年7月10日
本棚登録日 : 2017年1月5日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする