戦後野球マンガ史: 手塚治虫のいない風景 (平凡社新書 154)

著者 :
  • 平凡社 (2002年9月1日発売)
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本棚登録 : 34
感想 : 4

著者にしてこの程度の分析しかできないのか、というのが正直なところ。➀手塚治虫のいないマンガ世界、②主人公の一人称語りや絶対的主観構造が主流を占めてきた。これは、相対的、群像劇的な手塚作品とは対極。という点のみでほぼ括られる。まして、戦後史の世相との関わりの分析検討は、とても精緻とは言い難い。というより、野球マンガにそのような世相との関連で語るべき内実がないように感じる。それは、巨人に代表される原初的メディアミックスの面と、ヒーローらの悲劇的結末への邁進が全面に出る娯楽性の強さからだろうか。2002年刊。
もっとも、個人的に、梶原漫画はうーんだが、水島漫画は大好き…。何が違うと言われると困るところもるのだが…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: レビュー本
感想投稿日 : 2017年1月22日
読了日 : 2017年1月22日
本棚登録日 : 2017年1月22日

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