南京事件論争史: 日本人は史実をどう認識してきたか (平凡社新書 403)

著者 :
  • 平凡社 (2007年12月1日発売)
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感想 : 13

2007年刊行。南京大虐殺事件につき、東京裁判から現代までの学説・論争をまとめ、その問題点等を解説したもの。多くの文献が批判的にも肯定的にも挙げられており、論争(論争すらなっていない観もあるが)を俯瞰的に見るには有益。マンガの影響力、大手出版社の影響力の大なることを痛感。なお、虐殺人数はともかく、虐殺否定説は①東京裁判弁護人側証言・宣誓口供書の内容を否定する具体的事実(弾劾証拠では足りない。積極証拠が必要)か、作成過程の任意性否定の事実、②日本軍人・外国人の肯定証言を覆滅する材料が求められるのではないか。
それにしても、①史料の改竄・捏造、②証拠の牽強付会、③脅迫的言動は如何なものか。また、東京地裁で名誉毀損の認定を受けた何某の学者としての言動も如何なものだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2017年1月15日
読了日 : 2017年1月15日
本棚登録日 : 2017年1月15日

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