今年最後に誰の話を読もうかなぁなんて思っていたら自然と火村シリーズに手が伸びてしまった。
やっぱり私の中で火村とアリスのコンビが活躍するのを眺めるのは実家に戻ってきたかのような安心感があるみたい。
今回は「お店」に纏わるミステリー話。
少し前に「宿」に纏わる短編集があったから何か趣向が似てるなぁと思ったんですけど作者さんもそう思ってたみたいですね。
この中なら「潮騒理髪店」が一番好きだったなぁ……ほぼほぼ毎回何かしらの殺人事件を解決してばかりの火村にもこういう時があってもいいと思う。
思考ゲームみたいな話ではあるのだけど、私は火村の考えた結論が本当だったらいいなと思いましたね、たまにはこういう誰も不幸にならない話もいいじゃないって。
他にも古物に魅せられてしまった犯人やら他人の不幸を覗くことを商売にしてしまった人やらまぁ色んな人が出てくるんですけど、「ショーウィンドウを砕く」の犯人に対しては何かこう……遭遇した相手が悪かったね、とちょっと同情してしまいました。
いや犯人なんだしやったことは決して許されることではないんだけど、でもまぁ……「何事にも上には上がいるんだなぁ」って感じの話ですよね、それがいい事であっても悪いことであっても。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
有栖川有栖
- 感想投稿日 : 2023年12月28日
- 読了日 : 2023年12月28日
- 本棚登録日 : 2023年12月28日
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