原民喜 死と愛と孤独の肖像 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店 (2018年7月21日発売)
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本棚登録 : 348
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某所読書会課題図書: 被爆の現状を作家の立場で詳細に記載した文書は、当初は「原子爆弾」という題名だったが、GHQによる検閲を考慮して「夏の花」と変更されている.さらに俳句の連作もあり、貴重な資料となっている.遠藤周作との交流が原にとって非常に貴重な体験だったと推測するが、祖田祐子さんも含めた行動は荒んだ気持ちをいくらかでも和らげたのではないかと推測する.素晴らしい才能を持った人材が自死によって失われることは非常に残念なことだが、関係した文人たちが彼のことをあらゆる機会に追想しているのは、羨ましくもあり素晴らしいことだと感じた.

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2023読破
感想投稿日 : 2023年6月14日
読了日 : 2023年6月13日
本棚登録日 : 2023年5月30日

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