格差社会: 何が問題なのか (岩波新書 新赤版 1033)

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  • 岩波書店 (2006年9月20日発売)
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~格差の拡大は日本の高齢化による「見かけ上の問題」とする見解を2006年一月に内閣府が公表した
~この内閣府の見解をめぐって、「格差が拡大しているのか」や「格差が見かけにすぎないか」について再び論争が続いていた
~小泉首相が国会で「格差はどの社会にもあり、格差が出ることは悪いことではない」と「成功者をねたんだり、能力あるものの足を引っ張ったりする風潮を慎まないと社会は発展しない」と端的に表した。(以上、文章内容を参考して自分が作った文書である)
ーーーみんなの政府? 
ーーー有権者の政府と有金者の政府?


~この本を読んだとき、一つのエピソードを思い出しました。
―NHKテレビ放送局が中国の格差について、インタビューをして、スペシャル番組を作成しました。番組の内容は一人の北京の大金もちともう一人の天津へ働いに行く農民工を比較して、日本で格差を宣伝し放送しました。その金持ちは会社の理事長で、大変贅沢な宴会を行い、よいマンションに住み、高い車を持っています。それに対して、その天津で仕事をしている人は小さい部屋を借りて、毎日つらい仕事をしています(ちなみに、その農民工の家が私の故郷の内モンゴルの赤峰市の辺鄙の農村ですから方言で聞くと判ります)。もちろんこれは本当に所得の差があるし、貧富の差も現れます。ーーーしかし、こんなバカな比較をまさか誰か信じているのでしょうか。ーーーここで誰かに皮肉する意味もありませんが、中国の格差を認めないわけでもありません。ただし、この比較の方法は全く間違っていると思います。おそらくこういうふうに考えているのは私だけでなくて、少しでも経済を分かっている人でもこう考えるでしょう。何をする時でも、客観的に論じるのは大切なことです。
~この本を読むと、いろんなデータを使って、客観的に日本の格差が大きいということが証明しました。
~これから、私は中国の貧困の格差についてのレポートとか論文を書くかもしれないと思って、「格差社会」からたくさん勉強しました。
~いい本で、すごく感謝しております。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2010年4月28日
読了日 : 2010年4月28日
本棚登録日 : 2010年4月28日

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