ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘

  • 文藝春秋 (2010年2月10日発売)
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本棚登録 : 397
感想 : 81
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手塚治虫、赤塚不二夫、水木しげる。日本でこの三人の名を知らない人はいないでしょうね。
その三人の娘の対談集です。
偉人の家族という苦労話と誇りが満載で、逸話は「さすが漫画の神様!」と思うような物が多いですが、それでいて少年のようでもあり、娘との接し方に悩む父親でもありました。
手塚先生は神であり王でもある、といった感じ。生活水準が高いですよね。破産しても、家族に惨めな思いは絶対にさせないという強い意志があったと思う。
赤塚先生の娘さんは、すごく血を強く受け継いでいるんだなぁ…と。普通なら父を憎んでも仕方ないようにも思うのに、後妻ごと一緒に愛せるところが凄すぎる。
水木先生は若い頃に一番苦労されたと思うけれど、堅実・誠実・確実な幸せを手にされていると思いますねぇ。ほっとする存在でした。
娘チョイスの短編は、娘から見た父親の姿というより、娘がどのように育ったか、という家庭の事情が滲み出ているようで面白かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2010年6月30日
読了日 : 2010年6月30日
本棚登録日 : 2010年6月30日

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