中島みゆきさんが好きならば、欠かせないであろうこの一作品。
エッセイと小説の中間といったところか。
まだまだデビューしたての頃の作品。アーティストのエッセイでありながら、自身の主義主張を全面に押し出すというところはなく、自分と周りの人々をちょっと遠目から眺めているという印象を受ける。
文中は、表現も豊かで、型にはまっていない。小説家という立場ではないことなども、より自由度をあげる一利点になっているのかもしれない。
中島みゆきさんが扱う人々は、どこにでもいるような人々だけど、彼女の優しいフィルターを通してみると、人間ひとりひとりに物語があるんだ、と感じざるを得ない。
読後感としては、軽快な文章であったが、なんとなく重い印象を受ける。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2010年4月25日
- 読了日 : 2010年4月21日
- 本棚登録日 : 2010年4月21日
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