湊かなえさんのエッセイに出てきて気になっていたもの。三浦綾子さんは初めて読んだ。とても引き込まれて先が気になる物語。
話は辻口病院の院長啓造とその妻夏枝の3歳の娘・ルリ子が殺されたことに端を発する。当時の夏枝の行動が許せない啓造が、夏枝に秘密でルリ子殺しの犯人の子供を引き取る。それを7年後にたまたま知ってしまった夏枝が、今度は啓造を陥れたいと目論み始める。上巻は本州の学会に出席しようとひとりで船に乗った啓造が、台風に巻き込まれ難破しながらもなんとか生き延びたところまで。
愛し合い慈しみあうはずの夫婦が、お互いを裏切り貶めようとする様、またどこか相手のことを思い違いしてすれ違っている様に、人間のやるせない性を感じた。ドロドロとした人間臭さがある。
下巻でどういう結末になるのか気になる。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年11月29日
- 読了日 : 2020年11月29日
- 本棚登録日 : 2020年11月27日
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