続氷点(下) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2012年7月25日発売)
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本棚登録 : 1498
感想 : 98
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どういう帰結になるかなと思っていたら、こういう終わり方か〜、、なんとも言えないな。本当はすっきりハッピーエンドで終わって欲しかったけど、つくづく辛い身の上の陽子、、、
「続・氷点」は、人への「赦し」や「裁き」について考えさせられるものだった。たまに聖書から引用や牧師さんの言葉が出てきて、なるほど聖書を読んだり教会に通ったりするとこういうことが分かるんだなと思った。
「人のことを責めたり裁いたりしていいのは、罪のない人間だけ」というようなことや、「人は皆自分のことが正しいと思っていて、考えが違う人間のことは見下している」など、なるほど確かに、私も人のことをどうこう言える資格はないなと思ったり。
「愛とは感情的なものではなく、意思的なもの」といった啓造の言葉や、「たとい、わたしが自分の全財産を人に施しても、また自分のからだを焼かれるために渡しても、もし愛がなければ、いっさいは無益である」という聖書の引用も、とても印象的だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年5月27日
読了日 : 2021年5月27日
本棚登録日 : 2021年5月25日

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