物語は、多重人格者の専門的な治療過程を追いながら進んでいきます。主人公の中にある、体験が未消化のまま固まっているしこり。そんなしこりと自分の中にも類似した未消化の体験。はっきりした人格ではなくても、このような側面は生きる者すべての中に潜んでいるのでしょう。誰にでもある変身願望の底をのぞくような、言いがたい気分にもなります。
ただ、突然の終わり方、という感じが残って・・・・・。こんなものなのでしょうが、ちょっと残念感が残りました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2013年1月5日
- 読了日 : 2013年1月5日
- 本棚登録日 : 2013年1月5日
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