生きるよすがとしての神話 (角川ソフィア文庫)

  • KADOKAWA (2016年11月25日発売)
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見事な日本庭園で行われた園遊会の席で、我が友は神官のひとりに近づき、こう言いました。
「私はたくさんの式典に参加し、かなり多くの神社を見物しましたが、神道のイデオロギーがさっぱり理解できない。あなたがたの神学思想がわからないのです」
(中略)
相手の日本人紳士も、礼儀正しく、いかにも外国人学者の深遠なる質問を尊重しているといった様子で、考え込むかのようにしばらく沈黙し、それから唇を噛んでゆっくりと頭を振りました。
「私たちにはイデオロギーなどないと思います。
と、その神官は答えました。
「神学思想もありません。私たちは、ただ踊るのです」
(p. 170)

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感想投稿日 : 2017年6月4日
読了日 : 2017年11月18日
本棚登録日 : 2017年6月4日

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