「夏のたそがれ時に縁側に坐って庭越しに正面の生垣を眺める老人の姿を、男は妻を亡くして一年ほどになり、そんな時刻に一人暮らしの五階の住まいから思い出して、見えるはずもないその昔の影を探すことがある。」
という書き出しに、もう読むの止めようかと思いました。
結局通読しましたが、「え、今何の話してるの?」と迷うことしばしば。
著者は主語と述語の間をうんと遠くするのが好きみたいで、読点と読点の間に別の時制の話を入れ込むのが好き。まるで関係代名詞を省略した英語の和訳を読んでいるような、詩を読んでいるような、妙な気分です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文学
- 感想投稿日 : 2010年10月5日
- 読了日 : 2010年10月5日
- 本棚登録日 : 2010年9月25日
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