ジュニア新書として異例の大ヒット!と帯に書いてあったが、その言に違わず、目から鱗の面白い本だった。
読み始めてすぐに、理不尽な部活の先輩・後輩関係の話にちらりと触れられていたので、これはまさに子どもが悩んでいることだわね…と思い、「読んでみる?」と渡したところ、「読みやすい!面白い!まさにその通り!」てな感じで、先に読まれてしまった。
日本は村社会、というようなことは以前から見聞きしていたが、この本では日本に生きる我々をとりまく人間関係を「社会」と「世間」というカテゴリーに分けて、わかりやすく説明してくれている。
外国では「世間」という考え方は存在せず、存在するのは「社会」という考え方のみ。
そして「世間」について、なぜこの概念が我々の中に色濃く残っているのか、中学生にも分かるように説明してくれている。
読了後、この本の前に読んだ「温室デイズ」で描かれていたいじめの構造がよりくっきりと浮かび上がった。
「社会」と「世間」、両者の違いは何なのか?
中高生だけでなく、大人にもぜひ読んでほしい。
それを知ることで、少し生き辛さから解放されるような気がする。2020.8.8
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
1類哲学・心理学・宗教
- 感想投稿日 : 2020年8月13日
- 読了日 : 2020年8月8日
- 本棚登録日 : 2019年5月12日
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