「空気」を読んでも従わない: 生き苦しさからラクになる (岩波ジュニア新書 893)

著者 :
  • 岩波書店 (2019年4月20日発売)
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本棚登録 : 2038
感想 : 196
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ジュニア新書として異例の大ヒット!と帯に書いてあったが、その言に違わず、目から鱗の面白い本だった。

読み始めてすぐに、理不尽な部活の先輩・後輩関係の話にちらりと触れられていたので、これはまさに子どもが悩んでいることだわね…と思い、「読んでみる?」と渡したところ、「読みやすい!面白い!まさにその通り!」てな感じで、先に読まれてしまった。

日本は村社会、というようなことは以前から見聞きしていたが、この本では日本に生きる我々をとりまく人間関係を「社会」と「世間」というカテゴリーに分けて、わかりやすく説明してくれている。

外国では「世間」という考え方は存在せず、存在するのは「社会」という考え方のみ。
そして「世間」について、なぜこの概念が我々の中に色濃く残っているのか、中学生にも分かるように説明してくれている。

読了後、この本の前に読んだ「温室デイズ」で描かれていたいじめの構造がよりくっきりと浮かび上がった。

「社会」と「世間」、両者の違いは何なのか?
中高生だけでなく、大人にもぜひ読んでほしい。
それを知ることで、少し生き辛さから解放されるような気がする。2020.8.8

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 1類哲学・心理学・宗教
感想投稿日 : 2020年8月13日
読了日 : 2020年8月8日
本棚登録日 : 2019年5月12日

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