フォローしている地球っこさんのレビューを読んで、図書館で借りた本。
いつも素敵な本に巡り合わせで下さり、ありがとうございます。
上手く感想がまとめられないので、是非地球っこさんのレビューを読んで頂きたい。
こんな風に書けたらなぁ…とため息の出るレビューです。
日本語と韓国語(ハングル?朝鮮語?どの表現が的確なのか分からない…)、両言語に対して、自分自身が興味を抱いていたことと、まさに同じことが語られ、調べられ、学ばれていて、あー、もっとこの本に早く出会いたかった…と嬉しくも残念な気持ちになってしまった。
大学受験の頃、民俗学や言語学にささやかな興味があり、それを学べる大学を自分なりに調べて見つけたが、通うに遠く(下宿など許されなかった)、偏差値も遠く(浪人も許されなかった…受験勉強への熱意もなかったけど)…ひよって無難な文学部に鞍替えしたことを、こういう本を読むとつくづく後悔してしまう…自分、弱すぎたなぁ…と。
司馬遼太郎さんもそうだが、戦争を知る世代の隣国への尊敬と思慕の念の下に書かれた物は、様々な情報に左右されがちな自分たちが、本当に知りたいことを伝えてくれていると感じる。
でも、そういった本にはなかなか出会えない。
強く印象に残ったところだけ忘れないようにメモ。
Ⅴ章こちら側とむこう側
p229の忘憂里
朝川巧という日本人のこと。
日帝時代の朝鮮で林業試験場の監督して働くかたわら、人々が日常に使う民芸品の美しさに心を奪われ、科学的で明晰な研究をした。その研究は後に柳宗悦に多大なる影響を与えたという人物。
朝鮮とそこに暮らす人々をこよなく愛し、昭和6年肺炎で急逝されたが、遺言により朝鮮式の葬式を行い彼の地の土に眠る。
ー母が民芸好きなので、柳宗悦の名前はよく聞いていたが、更にその先の人物が…民芸館に行かねば。
p241尹東柱
27歳の若さで亡くなった詩人。日本に留学生としてやってきたが、独立運動の嫌疑により敗戦の日の半年前に、福岡刑務所で獄死させられた。
彼の日本での孤独な姿、1984年に叶った10歳の離れた弟さんと茨木さんとの会談。
ー詩はちょっとハードルが高くてなかなか手が出ないのだが、この方の詩集は読んでみたい。
2021.5.23
- 感想投稿日 : 2021年5月23日
- 読了日 : 2021年5月23日
- 本棚登録日 : 2021年4月20日
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