箸とチョッカラク: ことばと文化の日韓比較 (ドルフィン・ブックス)

  • 大修館書店 (2004年4月1日発売)
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本棚登録 : 42
感想 : 6

朝鮮語を勉強してると「言葉は一見似てるけど、どこからどこまでがわたしと同じ意味で使ってるんだろう」って思ったりする。また、韓国ドラマを見てるとその人の呼び方について、かなり日本と違うなあって思ったりする。最近、そういうニュアンスの違いというか、文化の違いに興味が出てきて、こないだ行った本屋で「日韓の言語文化の理解」という本(学術書だと思う)を買ったんだけど、図書館で似たような本が見つかったので借りてきたのがこれ。

ただ、この本は言葉の比較というより、文化の比較の方が圧倒的に重点が置かれて書いてあって、それを読んでるうちになんかすごく息が詰まりそうになった。

誰々がこういうシチュエーションでこれこれをしたときに一体どういう行動をするか、っていうのは、言ってしまえば「ある集団にとって常識的な行動はこうです」と言っているに等しく、わたしはその「常識的」っていうのがものすごく嫌で、別にこの本がそう言ってるわけじゃないんだけど、その常識を押しつけられてるような気がしてくるんだよね。だから、息が詰まりそうだった。日韓の行動の比較をしているのに、わたしは別のところで反応してしまった。


あと、ここで書かれていることは取り敢えずアンケートを取った結果を踏まえてあれこれ考察されてるんだけど、「日韓の言語文化の理解」の本の方はもっときちんと統計的に処理されていてその上で分析されてるので、どうもこっちの方は単なる著者の感覚的なもので言ってんじゃないだろうかとか、そういう印象を持ってしまったのも読んであんまり楽しいなと思わなかった理由になってるかも。

ただ、英語を勉強してるときは言葉の持つ範囲なんてあんまり考えてなかったけど、朝鮮語は日本語と近いので逆にそういう細かな違いがとても興味深い。これ、この言葉を勉強するまで全く思ってもなかったことなんで、自分にこういうことが起こるなんて本当に面白いと思っている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 朝鮮語関係
感想投稿日 : 2014年12月31日
読了日 : 2014年12月21日
本棚登録日 : 2014年12月17日

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