お断り: 鎌倉河岸捕物控29の巻 (ハルキ文庫 さ 8-49 時代小説文庫 鎌倉河岸捕物控 29の巻)

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  • 角川春樹事務所 (2016年11月12日発売)
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鎌倉河岸29~山城淀藩の勘定方が辻斬りにあって命を落とし,山形藩の勘定方も同様の手口で殺された。3人目は丹後田辺藩の用人。共通するのは句会の仲間であると言うことと,同じ札差から金を借りて踏み倒したという点だ。踏み倒された札差は元武士で,奉行に従って長崎に行き,唐物を仕入れて江戸で売り財をなし,札差の株を買ったが,二代目の武士の商売で左前になっていたところを「お断り」にあったのだ。二代目は首を括ったが,双子の弟が木更津で道場を開いて居合いの遣い手であったのだ。お断りには更に一家が関わっており下野黒羽藩の用人が標的だ。襲われるのは帰りと踏んでいたが,句会だと呼び出された料理屋で斬り殺された。金座裏の一行が踏み込むと,自分の刀を心臓に突き刺して果てた。しかし,黒幕が居そうな雰囲気。一度,株を手放した札差が再び買い戻していたのだ…~まあ,派手な捕り物だけじゃ色気がないから,万引きと豊島屋の嫁取りに纏わる京旅行,新たな手先となりそうな木更津の勘三郎の話も混ぜている。表紙の絵の様な立ち回りがあると思うでしょ…それが、ないんだな

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2017年1月10日
読了日 : 2017年1月10日
本棚登録日 : 2017年1月10日

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