新書481 創価学会と平和主義 (朝日新書)

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  • 朝日新聞出版 (2014年10月10日発売)
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創価学会が存在意義、教義に据える「平和主義」を、公明党という与党を通していかに実現しようとしているか、同時にSGIを通してナショナリズムに対抗しつつ、世界規模での平和を実現しようとしているかを解説。

公明党が創価学会と深く関係しているのは周知の事実であるし、他国においても宗教を標榜する政党は数多くあるので、公明党も創価学会の教義に則った政党運営をしていくべき、というのは興味深かった。
此岸性が彼岸性を包み込み、この世での現実的な問題へのアプローチを大切にしつつ、「平和」実現するためには柔軟な立ち位置を維持し続けるというのも、強かだと感じた。
一方で、創価学会とサウロの回心をなぞらえるのは違和感を感じた。組織宗教としての拡大と、一個人の天命には違うものがある気がする。

創価学会を創価学会たらしめてる論理や、与党としての立ち振舞いなどを、キリスト教徒して一歩下がった立場から考察していくのは読んでて興奮した。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 宗教
感想投稿日 : 2014年12月21日
読了日 : 2014年12月21日
本棚登録日 : 2014年12月21日

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