宇宙が始まる前には何があったのか?

  • 文藝春秋 (2013年11月29日発売)
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先日読んだ「量子革命」の訳者、青木薫さん繋がりで読んでみました。難しいのは難しくわからないのはわからなままなのですが、「量子革命」ほど数式や理論が複雑ではなかったのでそちらよりは読みやすかったでしょうか。

私自身は神や創造主というものについては考えませんが、精神世界とか超常現象には興味があるほうです。
「科学と宗教」の論争はもう何百年も昔からあることの
ようですが、科学者の話も宗教者の話も私にはどちらの言い分も面白く感じられます。

本書のようなずばぬけた知識の持ち主が、真面目に様々な事象の様々な論を戦わせ、かつそれを私たちのようにそれ程の知識もない者に理解しやすいように噛み砕いて解説してくれることは、とてもありがたいことと思います。

宇宙のこと、量子のことなんて何も知らなくても生きていけますが、自分が知らない知的世界を日々生きている人を知ることは自分のスケールの小ささや大きな視点や自分とは違うものの見方を知る良い機会だと思っています。

「われわれは量子的な無から生まれた」という言葉、そして今私たちの生きている時代が宇宙観測をするうえで稀有な時代であるという事実、二兆年先には今の時代のような宇宙観測は出来なくなるだろうという話には言葉にならないような壮大さを感じました。

先日読んだ「量子革命」の知識も少々役に立ちました。
次に読むべき物理の話は「ヒッグス粒子」と「ひも理論」かな。
何の知識もないから理解できないでしょうけれども(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 科学
感想投稿日 : 2014年3月31日
読了日 : 2014年3月31日
本棚登録日 : 2014年3月31日

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