最大の欠点は、永倉新八ではなく、第三者の目から語られていること。一人称ですらないのだ。
氷川清話の勝海舟を見れば分かるように、
永倉のように歴史上の人物であれば、語り口調から
看取することも多いはずだ。
そこから、いきいきとした言葉、歴史、思いが活写されるのではないか。
編集という意味では大失点だろう。
また、面白く無いのは、歴史上の事実をただ辿っているだけなところだ。
そうではなく、当事者ならではの心情を吐露して欲しかった。
これだったら、小説で十分だ。
新撰組に関しては、やはりただの無頼者の集まりであるという印象しかない。
逆に言えば、美化され得ない、ただの人間としての姿がここにあること。
誰も、大した人物がいないということだ。
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- 感想投稿日 : 2015年12月30日
- 読了日 : 2015年12月30日
- 本棚登録日 : 2015年12月30日
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