商店街はなぜ滅びるのか 社会・政治・経済史から探る再生の道 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社 (2012年5月17日発売)
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感想 : 138
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商店街に関する書籍を探していたところ、この新書を見つけることができた。
ここでは、商店街の歴史を振り返ることで、現在の商店街の問題点などを明らかにしている。タイトルが、なぜ滅びるのか、ということであるため、商店街の再生などの言及は少なかったと思うが、それは本書ではなく、違う書籍に当たるべきである。
今まで抱いていた商店街のイメージとは違う部分も多く、商店街の再生という一言では収まりきらない、いろいろな課題が横たわっている。
では、どうするか、いい答えが見つからないのも感想である。

新しい「商店街」理念とは
・規制の見直し:業界や一部経営者を利するもの→人々の生活を支え、地域者のつながりを保証する
・地域の協同組合や社会的企業に営業権を与える仕組み
→若者に事業をおこなう機会をつくりだす
・地域社会の消費空間は、けっして経済的合理性だけで判断されるべきではない→バーチャルな空間だけでは地域社会の生活をささえることはできない
・商店街の存在理由は、「生存競争の平和的解決」にある

<この本から得られた気づきとアクション>
・商店街の歴史は抑えることができた。しかし、ではどうするかが見えてこない。自分の日常生活を振り返り、商店街の理念は相いれるものなのか、考えなくてはならない

<目次>
序章 商店街の可能性
第1章 「両翼の安定」と商店街
第2章 商店街の胎動期(1920~1945)――「商店街」という理念の成立
第3章 商店街の安定期(1946~1973)――「両翼の安定」の成立
第4章 商店街の崩壊期(1974~) ――「両翼の安定」の奈落 第5章 「両翼の安定」を超えて ――商店街の何を引き継げばよいか
あとがき

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年6月27日
読了日 : 2015年6月24日
本棚登録日 : 2015年6月12日

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