竹田青嗣氏の哲学に通ずる経験、哲学の定義、歴史。さらに実際の思考として「自己」について著者の考えを示した本。
日頃、なんでいま、日本の生活はこうなってるんだろうと疑問に持つことがあるので、手に取ってみました。
読みはじめはわかりやすくいい本だと思ったのですが、中盤あたりから次第に読みにくくなり、最後は目で字を追うばかりになってしまいました。
文章の全体的な筋道を無視して話があっちこっち飛ぶので、読んでる途中、何について考えてたんだっけ? とわからなくなったりします。
また、著者の考え方の傾向として、問題を既存の哲学の思考に当てはめることが多い気がするのですが、哲学的に考えるとはこのようなことなんだろうか。
もう少し噛み砕いた、日常から手が届く範囲での議論を期待していた自分には、レベルが高すぎました。
哲学の発展が、ヨーロッパ社会の変化と密接していることがわかったのがいちばんの収穫でした。
どうでもいいけど、これを「ジュニア新書」といって哲学を知らない若い人に読ませようとするのは、あまりいい影響を与えない気がするぞ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
知っておくべきこと
- 感想投稿日 : 2011年5月6日
- 読了日 : 2011年5月6日
- 本棚登録日 : 2010年1月10日
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