武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50

著者 :
  • KADOKAWA (2018年5月18日発売)
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まとめ ⇒

哲学が使われている実用的な例を持ち出しながら、哲学を学べるので理解しやすく、入門書としても良かった。

学び ⇒

・本当の意味で説得に必要なもの「ロゴス」「エトス」「パトス」
-「ロゴス」…ロジックのこと。論理だけでは人は動かないが、論理は説得する上で必須。
-「エトス」…エシックス(倫理)のこと。理にかなってても道徳的に正しいと思えることではないと人は納得しない。
-「パトス」…パッション(情熱)のこと。話す本人が思い入れを持ち、熱く語ることで初めて共感が生まれる。

・アンガージュマンせよ
-アンガージュマン…現実を全て「自分ごと」として主体的に良いものにしようとすること
→人間は外側の現実と自分を別のものとして考える(特に日本人に多い)
┗例:戦争を「私の戦争」ではないから、と受け入れた結果徴兵される。デモや逃亡、自殺などで反発できたはずなのにしなかった。
→また、自分の人生の選択を社会や組織に任せてしまう場合もある
┗例:就職人気ランキングの上位の企業ばかり受ける。
→自己欺瞞に陥ることなく、人生に主体的にコミットしよう

・予告された報酬は創造性を破壊する
 ┗報酬が目的となり、行動や思考そのものに夢中になれない
→「アメ」ではダメ
→しかし、「ムチ」でもダメ
→必要なのは何かにチャレンジさせる「不確実な何か」
→人が創造性を発揮してリスクをおかすには「挑戦できる風土」が必要

・「分かり合えない人」こそが学びや気づきを与えてくれる
-他者…分かり合えない人、意見が異なる人
→他者は自分とは違う世界の見方をしている
→ここで「分かり合えない」と否定するのではなく、対話することで学びや気づきが得られる

・学びは「もう知ってる」と思った瞬間に止まる
⚪︎達人への道
①知らないことを知らない
┗いわゆる「知ったかぶり」。自分が知らないということを自覚していない。
②知らないことを知っている=「無知の知」
┗ここで初めて学びの欲求や必要性が生まれる。
③知っていることを知っている
┗学習を重ね、自分が知っていることを自分で意識している
④知っていることを知らない
┗知っていることを意識しなくても自然に体が反応する
→容易に「わかった」と思わないことが大事
→「ゾクゾクするくらい分からなければ、分かっていない」

・「要は〇〇ってことでしょ?」は禁句にしよう
┗「知ったかぶり」の典型例
→自ら新たな気づき、発見の機会を損失している

NA ⇒

・ロゴス・エトス・パトスを意識して相手の説得をしてみる

・誰かや何かに任せず、自分で決断や行動をする

・政治や人に任せている活動に主体的にコミットする

・話が合わない人でも話をよく聞いて対話しようと試みる

・知らないということを意識し続ける

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年10月13日
読了日 : 2020年10月13日
本棚登録日 : 2020年9月21日

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