ルイスフロイスの日本史2巻目の読みどころは、信長との出会い。
信長については、巷間に伝わるような、恐ろしい男だったのがよくわかる。
礼服は身につけず、労働のための皮衣をつけ、虎皮を腰に巻き付けて弓馬を好んだという。
建築の作業現場で婦人をからかってふざけている男を見つけるなり、一刀両断でその首を刎ねたというから、凄い。
家臣は信長を常に恐れ、号令ひとつでどこからともなく家臣が集まり、また号令ひとつで蜘蛛の子を散らすように、退散したという。
ただ、フロイスたちに対しては並々ならぬ興味を示したらしく、自らの手で膳を運び、食事のもてなしをしたことも記述されている。
日本側の記述は権力者に対して遠慮があるため、あるていど歪曲されている部分があるが、フロイスの場合、本国であるポルトガルへの報告書であるため、バイアスが少なく、なまの記述と見ていいのかもしれない。
織田信長好きには、興味を惹くエピソードが盛り沢山です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2013年5月9日
- 読了日 : 2013年3月16日
- 本棚登録日 : 2013年5月9日
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