ららら科學の子

著者 :
  • 文藝春秋 (2003年9月25日発売)
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本棚登録 : 354
感想 : 65
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タイトルと表紙のイメージから、ある種の思い込みを持つと、中身との違いに愕然とする。
30年前に中国に逃亡した男が再び日本の土を踏むという話だが、話自体は地味。
ただし、硬派なハードボイルド小説としての完成度は高いと思う。
事件自体はおこらないが、登場人物の心理描写や過去のエピソードと現在の対比が、独特の雰囲気をかもし出す。
これだけ地味な話なのに、なんでのめり込んだのだろう?っというのが率直な読後感。
後半にでてくる、主人公と30年前に離れ離れになった妹との会話は、結構泣ける。
大人の男の世界を楽しみたい人におススメです!

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ヒューマン
感想投稿日 : 2012年1月17日
読了日 : 2009年8月25日
本棚登録日 : 2012年1月17日

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