ロンドン海軍軍縮会議をテーマに描いた物語。
下巻は統帥権問題が中心で非常に動きが鈍く、読むのに一苦労した。国防という論点を離れ、自陣の利権・立場を守るための論争となっていく流れは今とそういないと半ば呆れながらも痛感した。その中で浜口雄幸の強い信念は輝いていた。まさに命がけの行動であり、その後軍の専横を許す時代の流れを見ると、浜口首相こそが最後の要だったことがよく分かった。
終始情けない全権・財部彪だが、帰国後富士山を見ながら腹を決めるシーンは地味に好きなシーン。(その後も要所で外し続けるのだが…)
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年9月20日
- 読了日 : 2020年9月11日
- 本棚登録日 : 2020年9月13日
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