頼子のために (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1993年5月6日発売)
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本棚登録 : 1318
感想 : 142
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ずいぶん前に買っていたのに何故か放置かましていた本書をようやく読了。
冒頭の手記の吸引力は凄まじく、この悲壮感だだよう物語を著者は20代にして紡いだのかと驚きました。
やがて探偵が捜査に乗り出すのですが、名探偵法月綸太郎初出の『雪密室』を読んだのはずいぶん前のことでいろいろと忘れていました。なんとか記憶を掘り返しつつ読んでいくといつの間にか終盤に。そこで明かされる真相は、なんとも形容し難い物悲しいものですが、本格ミステリに情熱を注ぐ著者らしい仕掛けや伏線、エピローグでの示唆などとても楽しめました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年7月30日
読了日 : 2015年7月25日
本棚登録日 : 2015年7月25日

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