・丹下健三さんが設計した大阪万博の巨大なスペースフレームは鋳鋼で作られたことを知る。この本では、よく鋳鋼が出てくる。堅くてもろいが変幻自在な鋳鋼はあまり関心を持ったことが無かった、こういう考えるきっかけを得れたことは収穫。
・エンジニアリングにおいては、構造は正確でなければならない。失敗は許されないのだ。何か革新するときには、高度な技術をもった人間たちが何の感情も交えずに、緻密かつ徹底的な分析をへて問題解決に臨むことが求められる。
・鉄鋼建設会社のようながんじがらめのところは、自国では融通が利かず、硬直的、外国では協力的で柔軟、という法則があるようだ。業者ができるとかできないというのを、けっして鵜呑みにしてはならない。本当の理由は別のところにあるに違いないからだ。
・建築のスケールというものは、どのレベルでもうまく機能していなくてはならない、つまりどこから見ても興味を起こさせる、明快なものでなければならない。
・エンジニアと建築家を区別するために、私は次のように述べたい。建築家は課題に対してクリエイティブに対応するが、エンジニアは本質的に革新性に満ちた方法をとる、と。
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カテゴリ:
建築
- 感想投稿日 : 2010年3月20日
- 本棚登録日 : 2010年3月20日
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