第2次世界大戦で枢軸国が戦勝国となった設定が面白そうだった。しかし、著者の「日本」の描き方は東洋を十把一絡げにしたステレオタイプのようで今一つ馴染めず。自身の行動を易経での占いに託す姿にも違和感。主要な人物チルダン、フリンク、田上、ジュリアナのそれぞれの帰結が中途半端だ。「高い城の男」と呼ばれた反体制的著作の作者・アベンゼンも、体制側(ドイツ)から身を守るための城に居ず、ジュリアナが彼の訪問を辞した後のことも描かれない。自分には、その良さが解せない作品だった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(外国)
- 感想投稿日 : 2017年8月14日
- 読了日 : 2017年6月18日
- 本棚登録日 : 2017年8月14日
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