内田洋子さんの本は、「ジーノの家」に続いて2冊目。前作に負けず劣らず、とても楽しい読書ができた。
エッセイとなっているが、短編小説のよう。というか、エッセイと言おうが、小説と呼ぼうが関係ない。とにかく読みものとして面白い。
10の短編が収められている。どれも素敵な話だが、特に気に入ったのは、「シチリアの月と花嫁」、それと、「鉄道員オズワルド」。
「シチリアの月と花嫁」は、シチリア島での知り合いの、結婚式と披露宴の様子を描いたもの。両家の人たちの絆や、幸せが伝わってくる話だけれども、小説の最後の部分、披露宴で、月明かりを浴びて踊る人達を、本当に幻想的に書いている。この場面の描写は、本当に美しいと感じた。
「鉄道員オズワルド」は、ラスト数行の、驚きと感動。書くとネタバレになるので、書きませんが、涙が出てきそうだった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年8月1日
- 読了日 : 2020年8月1日
- 本棚登録日 : 2020年7月23日
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