汽車旅の酒 (中公文庫 よ 5-8)

著者 :
  • 中央公論新社 (2015年2月21日発売)
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本棚登録 : 221
感想 : 17
4

収録されている最初のエッセイの書き出し。

【引用】
三ヶ月目毎に、或は大体その位の所で五、六日ずつ、或は一週間位、旅行が出来たらどんなにいいだろうと、思う。
【引用終わり】

まさに。
この出だしに引き込まれた。
また、こんなことも書かれている。

【引用】
全く、旅先で一晩旨い酒を飲むこと程、我々の寿命を延ばしてくれるものはない。後は寝るだけで、そう考えただけで夜はとてつもなく前方に向って拡る。その晩も、やがては寝たようである。
【引用終わり】

旅と食と酒。
「汽車旅の酒」という題名だけれども、「酒と食の汽車旅」の方がぴたっと来る。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年4月4日
読了日 : 2020年4月4日
本棚登録日 : 2020年4月4日

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