日本社会の構造を分析した書物である。ポイントは日本人の個体識別レベルは家族・仕事場などの「小グループ」であること、「小グループ」では、ある程度「わがまま」が許されフラストレーションが発散できるが、同時に個人の「勝手」を規制する力も働く。この「小グループ」が数珠状につながる点が第二のポイントである。小グループは互いに序列をつけあい、互いに追従・規制をしあうが、上位グループからの権力は届かない。「右みて、左みて」をして、自分たちの行動を規制している。このような軟体構造をもっているために、原則がないので理解しづらいが、同時に変化への対応能力も高い。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会学
- 感想投稿日 : 2011年9月4日
- 読了日 : 2011年9月4日
- 本棚登録日 : 2011年9月4日
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