タテ社会の力学 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社 (2009年7月13日発売)
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感想 : 9
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日本社会の構造を分析した書物である。ポイントは日本人の個体識別レベルは家族・仕事場などの「小グループ」であること、「小グループ」では、ある程度「わがまま」が許されフラストレーションが発散できるが、同時に個人の「勝手」を規制する力も働く。この「小グループ」が数珠状につながる点が第二のポイントである。小グループは互いに序列をつけあい、互いに追従・規制をしあうが、上位グループからの権力は届かない。「右みて、左みて」をして、自分たちの行動を規制している。このような軟体構造をもっているために、原則がないので理解しづらいが、同時に変化への対応能力も高い。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 社会学
感想投稿日 : 2011年9月4日
読了日 : 2011年9月4日
本棚登録日 : 2011年9月4日

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