後悔してしまったのは、先行する「大はずれ殺人事件」を先に読まなかったこと。読む進んでいくうちに、シリーズと言うよりも続編、続編と言うよりも、いわば「下巻」であることがよくわかってきた。だから、もしこれから読む人がいたとしたら、絶対に「大はずれ」の方を先に読むことを勧める。その方が何倍もおもしろいと思う。
では、読んだこと自体後悔したかって言うと、そんなことはない。とても楽しませてもらった。特に探偵役を務めるマローン氏のキャラクターがいい。優秀な刑事弁護士で酔いどれ。でも「酔いどれ」が全然暗くない。というよりユーモアミステリとでもいうジャンルの傑作で、読みながら思わずほほえんでしまうことが多かった。トリックとか真犯人とかいうよりも、登場人物達の時におしゃれで時に真剣さが笑いを誘う、そんな魅力にはまった方が楽しい作品である。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
海外の小説
- 感想投稿日 : 2010年8月17日
- 読了日 : 2002年10月12日
- 本棚登録日 : 2002年10月12日
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