大沢在昌が一年間作家志望の受講生に講義をし、「野生時代」に連載していたものをまとめたもの。
作家という職業がどれだけ大変なものかがよくわかる。つくづく、好きでなくては(もちろん才能がなくてはいけないという大前提があるが)できない職業である。売れっ子といわれる作家はもちろん文学を創作している訳だが、この本を読んでいるとどちらかというと「職人」に近い職業であると感じた。講座では作品を生み出す技術を論理的に講義していく。その内容、創作の技術はなんとシステマチックなものかと驚かされる。「締め切り」という納品(?)日を守りながら、ユーザーである我々読者のニーズに応え、作品を作っていく。それ故、私には作家とは「職人」のようだと感じたのである。
また出版業界の内側も垣間見ることができ、「本」「読書」に興味のある人には必読の書だ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年9月12日
- 読了日 : 2012年9月12日
- 本棚登録日 : 2012年9月12日
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