少数派かもしれませんが、澁澤龍彦訳よりもこっちの方が好きだったり…。
だらだら同じような展開が続き、だらだら言葉を変えて同じ思想が繰り返される、かなりどうなのって思想小説ですが、なのになんでか面白い。
サドが生涯一番愛したヒロインがこのジュスティーヌらしく、最後雷によって彼女が生涯を閉じるのは「雷に打たれて死ぬことは最上の死に方」と考えていたサドなりの優しさ…らしいという話を澁澤さんのエッセイで読んでから、私はこの話がサドの小説の中で一番好きになりました。『サドのジュスティーヌに対する、報われない片思い小説』として読むと違った面が見えるようで面白いのです。
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2006年10月7日
- 本棚登録日 : 2006年10月7日
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