2021年5月23日にエリック・カール逝去の報に接して、追悼再読。
その1冊目はやはりこれ。
1976年初版だが、ちょうど幼稚園での購読でわたしの手元にやってきたのだと思う(その当時の偕成社の絵本には忘れられないお気に入りが多い。「バーバパパ」「ひみつのかくればしょ」「ロージーのおさんぽ」「ぎんいろのクリスマスツリー」「ピーターのくちぶえ」「すてきなさんにんぐみ」…)。
ちいさなあおむしがいろんなものを食べまくって、最後はおなかがいたいのを緑の葉っぱでなおして、さなぎになって、うつくしい蝶に大変身するという物語は文句なく子ども心を魅了した。まだ実家の本棚にある。
大人になって、子どもの親になって再会したあおむしはすっかり売れっ子になっていて、いつのまにか(調べてみると1989年)改訂されて絵が微妙に変わり(実は翻訳も…)、ボードブック版や愛蔵用のミニチュア版、ぬりえにマスコットなどさまざなまなかまを増やしていた。
実家に行けばふつうのサイズのはあるということで、わがやで子どものためにまず買ったのがこのボードブック版。これは正解で、3人の子が穴に指をいれたりよだれをたらしたりなめたりしても(←なにしろおいしそうなので)だいじょうぶだったし、大きすぎないのでおでかけにも持ち歩けた。
今回、いろいろ調べていて、あおむしがちょうになるまえの状態について、「まゆ」なのか「さなぎ」なのかという議論(ツッコミ?重箱の隅?)があると知ったが(実際、日本語でも当初は「まゆ」と訳出されていたが、改訂にあたって「さなぎ」になった)、その質問への著者からの正式回答が公式頁にきちんとあって(英語)、そのメッセージがすばらしくて、エリック・カールのことを改めて見直してしまった。R.I.P.
- 感想投稿日 : 2021年5月27日
- 読了日 : 2021年5月27日
- 本棚登録日 : 2021年5月27日
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