ママがおばけになっちゃった! (講談社の創作絵本)

著者 :
  • 講談社 (2015年7月17日発売)
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本棚登録 : 1043
感想 : 100
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義母が孫のためにと購入。息子が放置しているので手に取ってみてびっくり。絵本らしからぬタイトルにひいた。気になって先にブクログ他ネットでコメントを見てみたら賛否両論すぎてまたびっくり。

結論は、星1つ、むしろ0と評価したい。
「ママはずっとそばにいるよ。ずっと大好きだよ。かんたろうのママでママは幸せだった」というメッセージはまあいいとして、なぜ「死ぬときまでおっちょこちょい」とか「ママのご飯がてきとう」と、ママの死を軽く扱ったり、ママをけなしたりするんだろう。「ママのパンツを履くと落ち着く」「鼻くそを口の中にいれる」は子どもの笑いをとろうとしているのかもしれないけど、ちょっと軽率すぎる。不愉快でたまらない。

ママが死ぬ、ということを子どもに考えさせたいのか?いや、「対象年齢:3歳から」の子どもに考えさせることじゃないだろう。
もし、ママがいなくなることを真剣に考えたら怖くて眠れなくなるだろうし、毎日怯えながら暮らすようになるだろう。
世の中には震災や事故などで親を失くしてしまった幼い子どももいるのは現実。でも、その子たちに、「ママ(パパ)はおばけになってそばにいるよ」と言うだろうか。ありえない。
命の大切さ、死んでも後悔しないように、と言いたいならもっと別の表現があるはずだ。

可愛げな絵と、ベストセラーという帯を見て買ってくれた義母には申し訳ないが、3歳の息子には見せたくない。
これが全国学校図書館協議会選定図書って絶対間違ってる。
まあ、こうやって議論するネタになるということで、ぎりぎり星1つ。こんなに本を酷評したのは人生で数えるほどしかない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2019年5月7日
読了日 : 2019年5月4日
本棚登録日 : 2019年5月7日

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