イノセント

著者 :
  • 集英社 (2016年4月26日発売)
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感想 : 96
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P215
期待なんて裏切られるんだ。当たり前だ、皆、そうやって生きてる。おまえだけじゃない。それでも必死にやったら蟻一匹くらいは報われるかもしれない。徒労だし理不尽だろう。だけど、救いっていうのは、そういうもんだ。蟻一匹の為に永遠の命をつかってこいよ。

そんなかっこよくあり一匹と潔く言われたことに、ガツンときた。徒労に終わるかもしれない事でも、自分に少しの期待が見えているなら、もともとない事だと思ってやってみた方がいいな、と思えた。

P220
「気持ちを察して下さい。自分を傷つけた相手と向き合ってしゃべるなんて、凄く勇気のいる事です。」

なんてかっこいい。両方の人を大事に想っていなければ、言い放てない一言にアッパレ!!

さて、
気になって読み進めて、読み終わってみたが、何とも言えないモヤモヤしたものが心に残る。読んでいて、なんでこのタイトルなのか、ずっとわからない。
→「イノセント」とは、無垢・潔白・無害のことを意味する英語表現である。
と、調べてみてもピンとこない。
無垢なところあった?
純白ってどこだ?
無害?
もう紡ぐ君や紗雪(だっけ?)ちゃんのことしか、イコールにならない。

んでもって
修道院ってそんな感じで受け入れてくれるの?
主人公のお父さんをそうやって面倒見れるの?
と気になってしまって、なんだかなぁ。

時々出てくる、宗教を絡めたストーリー。島本さんは、なんで絡めるのかな?ほかの作品をもっと読めばわかるかな?
「よだかの片思い」のイメージがまだ残る。体力ある時にまた違う作品読んでみようかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年5月15日
読了日 : 2023年5月20日
本棚登録日 : 2023年4月9日

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