挫折なしで英会話ができる「英語耳」9つの法則 (アスキー新書 9)

著者 :
  • アスキー (2007年4月10日発売)
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感想 : 12
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語源をもとにした単語の覚え方は記憶に定着しやすいという話はよく聞くけれど、
でもそれによって頭の中が整理されて、
リスニングをしたときも聞こえてきた単語がすぐに引っ張り出されるっていうのはなるほどと思った。
単語が聞こえてきたときに語源となるイメージが浮かぶっていうのは大切なこと。

理解語彙(聞いてわかる単語)と使用語彙(自分で実際に使える単語)については、
なんか理解語彙を使用語彙にしていこうっていう考え方が多い気がするんだけど、
そうじゃなくて理解語彙は使用語彙の3倍あるものとして、
使用語彙を増やすことで理解語彙も自然と増やそうっていうのも初めて聞いた。

「読むことと聞くこととは、実は目と耳という入力器官が違うだけで、脳内では同じ辞書が検索され、同じ語源イメージが使われ、同じ文法処理がなされています。
呼んでも聞いてもネイティブの頭の中では、膨大な情報の中から文字と音とが検索され、統合されているのです。
日本語では普通に行われているこうした”統合された理解”が英語でもできるようになると、その後は読んでも聞いても言語に関する「文字」と「音」との情報が、どんどん脳内に整理、蓄積されていくようになります。」
ってことから、会話よりも英語書籍の読書のほうが効果的と著者は言う。

input hypothesisの考えからいくと納得。
でも、比率の問題っていうか…
同じinputとして、リーディングも大いに効果ありってするところまではいいけど、
やっぱりoutputの練習も必要っていうのがSLAtheoryの最近の流れだと思う。


『英語は絶対、勉強するな!』と同じように、
いろいろなものを聞くより同じ教材を繰り返して聞くことの効果がうたわれているけれど、
『英語は〜』のほうには発音についてのフォローがなくて、
赤子のようにただひたすら聞け!って感じだったのに対し、
この本には「音の種類を意識的に学ぶ」みたいなことも提唱されていて、
大人ならではの勉強法っていう感じで気に入った。

それと、発音を単語ごとじゃなくて文章ごとに学ぶっていうのはTESOLの世界だと常識になってきてるけど
日本だとまだそれほど学校では浸透してない。
英会話学校でも時々教えてくれるけど、理論的とまではいかない。
いっぱい触れて慣れろって感じ。
だからプロソディのルールをきちんと説明しているところがいい♪



読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 英語一般
感想投稿日 : 2008年5月2日
本棚登録日 : 2008年5月2日

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