使徒教父文書 (講談社文芸文庫)

制作 : 荒井献 
  • 講談社 (1998年3月10日発売)
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本棚登録 : 53
感想 : 4
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キリスト教文献の中でも、新約聖書と護教的な教父文書の中間あたりの年代(1世紀末~2世紀)で執筆されていて、伝統的に言えば「使徒の弟子」によって執筆されて権威があったものが「使徒教父文書」となるらしいが、その邦訳をまとめて文庫で読めるというめちゃくちゃありがたい本。他の教父文書読もうと思って調べたら邦訳本あたりまえに高くてまともに売ってないので辛くて、ほんとうにありがたさを噛みしめている。
殉教したイグナティオスの手紙で刑執行から救い出そうとする人たちを必死に止めて「むしろ野獣どもをけしかけてやります」みたいに息巻いているのとか、「ヘルマスの牧者」の情けないヘルマスと聖霊の掛け合いが面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 学術
感想投稿日 : 2023年6月26日
読了日 : 2023年6月26日
本棚登録日 : 2023年6月26日

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